ブログを始めたいけれど、書くのが苦手で、最初の一文から手が止まってしまう。そんなときに、AIに下書きを手伝ってもらう方法があります。
ただし、「テーマだけ伝えて、記事を丸ごと書いてもらう」やり方は、あまりおすすめできません。それらしい文章はできても、自分の記事として使える下書きにはなりにくいからです。
この記事では、書くのが苦手な人が、AIを「質問役」「整理役」として使いながら、自分のメモから下書きを作る手順を整理します。
結論|AIに「書かせる」より、「聞き出してもらって整えてもらう」
下書きの材料になる「何を書くか」は、自分で用意します。AIには、その材料を引き出す質問、構成の整理、文章への整え直しを手伝ってもらいます。
流れは、次の5つです。
- テーマと読者を決める(自分)
- AIに質問してもらい、材料をメモにする(自分が答える)
- メモから構成案を作ってもらう(AIが提案、自分が決める)
- 見出しごとに文章にしてもらう(AI)
- 自分の言葉に直し、事実を確認する(自分)
書くのが苦手なときは、文章にする作業だけでなく、「何を書けばいいか決まっていない」ことが原因になっている場合もあります。そんなときは、AIに質問してもらい、書くための材料を整理するところから始めてみましょう。
丸投げの下書きが、使いにくくなりやすい理由
AIは、頼まれた内容に合わせて、もっともらしい文章を作るのが得意です。一方で、こちらが伝えていないことは知りません。テーマだけを渡すと、次のような下書きになりやすくなります。
- どのブログにも当てはまりそうな、一般的な内容になる
- 自分の考えや、実際の経験が入っていない
- 数字や仕様などの事実が、間違っているかもしれない
Googleの公式ドキュメントでは、生成AIを使うこと自体ではなく、利用者に価値を加えないページを大量に作って検索順位を操作しようとする行為が、スパムポリシーに違反する可能性があると説明されています。また、生成AIの回答には誤りが含まれることがあるため、公開前に手作業で確認することが大切だとされています。
つまり、AIの下書きをそのまま公開するのではなく、自分の考えを入れ、内容を確認する工程が必要になります。
手順の全体像
| 手順 | 中心になる人 | AIに頼むこと |
|---|---|---|
| 1. テーマと読者を決める | 自分 | 決まらないときの相談相手 |
| 2. 材料をメモにする | 自分 | 質問して、考えを引き出す |
| 3. 構成案を作る | 自分が決める | メモを見出しに並べる提案 |
| 4. 文章にする | AI | メモをもとに、見出しごとに文章化 |
| 5. 仕上げる | 自分 | 誤字脱字や読みにくさの指摘 |
以下のプロンプトは、そのまま使える「例」です。実際にAIへ入力して得られた結果を載せているわけではなく、返ってくる内容はAIや時期によって変わります。
手順1:テーマと読者を決める
最初に、「誰に向けて、何を伝える記事か」を、一文で書いてみます。
例:「パソコンに慣れていない人に向けて、Wi-Fiが遅いときに最初に確認することを伝える」
ここが決まっていないと、後の工程でAIの提案がぶれやすくなります。テーマが思いつかないときは、AIに相談する方法もあります。ただし、AIが出した案をそのまま選ぶのではなく、「自分が書けそうか」で選びましょう。
手順2:AIに質問してもらい、材料をメモにする
次に、記事に入れたい内容を、メモにします。何を書くか浮かばないときは、AIに質問してもらいます。
ブログ記事を書きたいです。テーマは「(手順1で決めた一文)」です。記事に入れる材料を引き出すために、私に質問してください。質問は1回に3つまでにしてください。答えたくない質問は「パスします」と返します。
返ってきた質問に、思いつくまま、短い言葉で答えていきます。きれいな文章にする必要はありません。箇条書きや、単語だけでも大丈夫です。
この方法は、AIに先に質問してもらう使い方です。考え方は、「AIの回答が微妙なとき、どこを直す?症状別の聞き直し方」でも紹介しています。
ここで出てくる自分の考えや、読者に伝えたいことが、記事の材料になります。実際に経験していないことを、体験談として書く必要はありません。
手順3:メモから構成案を作ってもらう
メモがたまったら、見出しの案を作ってもらいます。この段階では、文章にしてもらわず、見出しだけを頼みます。
次のメモをもとに、ブログ記事の構成案を、見出しだけで作ってください。
・読者:(手順1で決めた読者)
・結論を最初に置いてください
・メモにない内容は、見出しに加えないでください
・メモだけでは足りなそうな部分は、「要追記」として別に挙げてください(ここにメモを貼る)
返ってきた構成案は、そのまま使わなくて大丈夫です。順番を入れ替える、いらない見出しを消す、足りない見出しを足すなど、自分で決めましょう。「要追記」と挙がった部分は、ここで自分のメモを足します。
手順4:見出しごとに文章にしてもらう
構成が決まったら、見出しを1つずつ、文章にしてもらいます。記事全体を一度に頼む方法もありますが、見出しごとに分けると、修正したい部分を絞りやすくなります。最後に記事全体を通して読み、説明の重複やつながりも確認しましょう。
次の見出しについて、下のメモの内容だけを使って、300字くらいの文章にしてください。
・文体は「です・ます」調で、やさしい言葉を使ってください
・メモにない事実、数字、体験談は書かないでください
・情報が足りない部分は、【要追記:何が必要か】と書いてください見出し:(見出しを書く)
メモ:(その見出しに関するメモを貼る)
「メモにない内容は書かない」と伝えるのは、AIが、もっともらしい事実や体験談を補ってしまうことがあるためです。ただし、そう伝えても、AIが指示を完全に守るとは限りません。また、メモに書いた内容が正しいとも限りません。返ってきた文章をメモと見比べ、数字や仕様などの事実は、公式情報でも確認しましょう。【要追記】の部分は、自分で書き足します。
文章の頼み方をもっと整理したいときは、「AIに文章を書かせるコツ|思い通りの文章にするプロンプトの基本」も参考になります。
手順5:自分の言葉に直し、事実を確認する
見出しごとの文章がそろったら、1つの記事としてつなげ、通して読みます。ここからは、自分の仕事です。
- 自分が普段使わない言い回しや、硬すぎる表現を、自分の言葉に直す
- メモにないことが、AIによって書き足されていないか確認する
- 日付・金額・サービスの仕様など、事実に関わる部分を、公式のページなどで確認する
- 同じ説明が何度も出てきていないか確認する
- 自分の考えや、読者に伝えたいポイントが反映されているか確認する
- 必要に応じて、公式情報などを調べ、説明を補う
事実の確認の仕方は、「AIに間違ったことを言われたときの見分け方|確認が必要な場面と調べ方」で整理しています。
誤字脱字や読みにくさのチェックは、AIに「誤字脱字と、読みにくい部分を指摘してください。文章は書き換えないでください」と頼む方法もあります。指摘された箇所を直すかどうかは、自分で決めます。
AIに入力する内容と、公開時に気をつけること
個人情報や未公開の情報は入力しない
メモには、家族や友人の名前、勤務先の情報、まだ公開していない仕事の情報などを書かないようにしましょう。AIサービスによっては、入力した内容がモデルの改善に使われる場合があります。
たとえばOpenAIのヘルプでは、ChatGPTの設定でモデル改善への利用をオフにできることや、「一時チャット」はモデルの改善に使われないことが説明されています。ただし、モデル改善への利用をオフにしても、チャットの保存や保持に関する扱いがすべてなくなるわけではありません。一時チャットも、安全上の目的で一定期間保持される場合があります。Claudeのプライバシー設定では、チャットを改善に使うかどうかを選べると説明されています。設定の名前や内容は変わることがあり、サービスごとにも違います。入力する情報は慎重に選び、使うAIの最新の案内を確認してください。
AIを使ったことは、必要に応じて伝える
Googleの公式ドキュメントでは、AIや自動化を使ってコンテンツの大部分を作成した場合、読者が制作方法を理解できるようにすることを検討するよう案内されています。ただし、AIを使ったら必ず開示しなければならない、という一律のルールが示されているわけではありません。どのように伝えるかは、記事の内容やAIの使い方に応じて考えるとよいでしょう。
うまくいかないときは
- AIの質問に答えられない:「パスします」と返して、答えられるものだけ答えましょう。材料が少なすぎるなら、テーマを自分が詳しく話せるものに変えてみます。
- 文章が自分らしくない:自分が書いた短い文章を見本として貼り、「この文体に近づけてください」と頼む方法があります。
- メモにないことを書いてくる:「メモにないことは書かないでください」と、もう一度伝えます。それでも直らない場合は、その部分を削除します。
まとめ
ブログの下書きをAIに手伝ってもらうときは、記事全体を丸ごと書かせるのではなく、自分のメモを材料にして、構成や文章化を段階的に進める方法があります。最後は、AIが書いた内容を自分で読み直し、必要な事実を確認してから公開しましょう。
文章にするのが苦手でも、メモを作る段階なら、短い言葉だけで進められます。まずは、AIの質問に、短い言葉で答えるところから始めてみましょう。
この記事は、2026年10月時点の公式情報をもとにしています。機能や画面は、変わることがあります。

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